病理組織検査の過程Process
検体依頼受付
医療機関等から当社へ搬入された検体と依頼書を照合し、依頼書に記入されている情報を、弊社専用の検査システムに入力をします。 最近では、専用のOCR依頼書をOCRスキャナーで読み取ることで入力ミスを減らし、効率よく受付作業を行っています。
検体処理(生検材料)
検体処理は2名体制で行っており、検査システムを使用して患者氏名・検体の材料・採取方法・材料の大きさなどの確認をし、 確実な検体処理を行っています。また、検体処理の作業を常に動画で撮影しており、6ヶ月程度保存しているので、後から何度も見直すことが可能です。 このように検体の流れを追跡可能とする、トレサビリティ方式を導入しています。
検体処理(手術材料切出し)
手術材料の大きいものは、標本にする部分を小さく切出しします。大きい材料は複数のブロックとなるため、結果報告に時間がかかる場合があります。
検体処理(脱脂・脱灰操作)
脂肪が多いものは脂肪を除き(脱脂)、骨など固い材料は切片を切れるように軟らかくする処理(脱灰)を施します。これらの処理は半日~数日を要するため、結果報告に時間がかかる場合があります。
パラフィン包埋
一晩かけてアルコール→キシレン→パラフィンの順で液に浸けて、細胞中の水分をパラフィン(ロウ)で置換します。
ブロック作製
パラフィンになじませた材料を容器にいれ、パラフィンを注いで冷やし固めます(パラフィンブロック)。
薄切
パラフィンで置換したブロックを、ミクロトームという器械で3~4μmの厚さに薄く切ります。薄く切った切片は、スライドガラスに張り付け、伸展器で乾燥します。
HE染色(ヘマトキシリン・エオジン染色)
自動染色装置を用いて、ヘマトキシリンで核を、エオジンで細胞質を染めます。HE染色は、毎日コントロール切片を染色することで、染色性の維持を保っています。